車検切れの車はどう搬送する?公道を走れない車を安全・合法に運ぶ方法を整備士が解説
車検切れの車は公道を走れません。無車検運行・無保険運行の罰則、積載車・レッカー・仮ナンバーでの合法的な移動方法、ロードサービス利用時の注意点まで2級自動車整備士が解説します。

🔍 この記事のポイントは3つ
- 車検切れの車を公道で運転すると無車検運行(違反点数6点・罰則あり)
- 合法的な移動方法は「積載車」「レッカー」「仮ナンバー」の3つ
- JAFなど一般的なロードサービスは車検切れ車の対応が限定的なケースがある
車検切れの車を動かしたい場合は、自走する前に搬送方法をご相談ください
車検切れの車を整備工場や車検場まで動かしたいとき、「少しの距離なら運転しても大丈夫?」「レッカーを呼べば運べる?」「仮ナンバーは必要?」と悩む方は多いです。
結論からいうと、車検切れの車をそのまま公道で運転してはいけません。自宅の駐車場や私有地に置いてあるだけなら問題になりにくいものの、道路を走らせた時点で無車検運行となり、罰則や行政処分の対象になります。
この記事では、2級自動車整備士の視点から、車検切れの車を合法的に移動させる方法、仮ナンバーの取得方法、ロードサービス利用時の注意点、再び車を使えるようにする流れまで解説します。
車検切れの車を公道で運転するとどうなる?
車検切れの車を公道で走らせると無車検運行。違反点数6点で、前歴がなくても免許停止の基準に達する

車検は、車が保安基準に適合しているかを確認する制度です。車検の有効期間が切れた車は、公道で運転してはいけません。茨城県警察も、無車検自動車を道路で走行させると道路運送車両法違反として刑罰・行政処分の対象になると案内しています。
無車検運行の罰則は、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。交通違反の点数は違反点数6点で、警視庁の交通違反点数一覧でも無車検運行は6点とされています。前歴がなくても6点は免許停止処分の基準に達します。
車検切れは、街頭検査やナンバー自動読取装置で把握されることもあります。茨城県警察は、国土交通省と連携し、可搬式ナンバー自動読取装置を使った無車検車両の取締りも実施しています。近距離だから大丈夫という判断は避けてください。
「近所の整備工場まで数分だから」という自走は危険です。無車検運行は違反点数6点で、免許停止処分の基準に達します。
- 車検証の有効期間が切れていないか確認する
- 公道でエンジンをかけて移動させる前に手段を決める
- 整備工場まで近くても無車検のまま自走しない
- 車両状態に不安があれば積載車搬送を検討する
すぐに対応が必要な場合は、お気軽にお電話ください
自賠責保険も切れているとさらに重い
車検切れの車は自賠責保険も切れていることが多い。無保険運行は無車検運行より重い刑事罰

車検切れの車では、自賠責保険も切れていることが少なくありません。茨城県警察は、自賠責保険の有効期限は車検有効期限の約1か月後に満了するよう設定されていることが多く、車検切れの場合は自賠責も切れていることが多いと説明しています。
自賠責保険が切れた状態で運転すると、自動車損害賠償保障法違反になります。罰則は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、違反点数は6点です。刑事罰としては、無車検運行より重い内容です。
車検も自賠責も切れている車を公道で動かすと、無車検運行と無保険運行の両方が問題になります。事故が起きた場合は、被害者補償やご自身の処分にも大きく影響します。
無保険運行の罰則は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。無車検運行より重い刑事罰が定められています。
- 自賠責保険証明書の保険期間を確認する
- 車検切れなら自賠責も切れていないか確認する
- 保険期間が切れている車は自走を避ける
- 不明な場合は整備工場や搬送業者へ先に相談する
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車検切れの車を合法的に移動させる方法
移動方法は『積載車で運ぶ』『レッカー搬送』『仮ナンバーで自走』の3つ。車両状態が不安なら積載車が安全

車検切れの車を動かす方法は、大きく分けて積載車で運ぶ、レッカー搬送を依頼する、仮ナンバーを取得して自走するの3つです。どれを選ぶかは、車両状態、自賠責保険の有効性、移動目的、距離によって変わります。
特に長期間動かしていない車は、バッテリー、タイヤ、ブレーキ、燃料、油脂類に不具合が隠れていることがあります。車検切れであることだけでなく、安全に走れる状態かを先に考える必要があります。
判断に迷う場合は、仮ナンバーでの自走より、車を荷台に載せて運ぶ方法のほうが現実的です。車両状態が分からない車ほど積載車搬送を検討してください。
| 比較項目 | 積載車 | レッカー | 仮ナンバー |
|---|---|---|---|
| 安全性 | 車を荷台に載せるため高い | 搬送方式と車両状態による | 車両が安全に走れることが前提 |
| 自走できない車 | 対応しやすい | 条件次第で対応 | 対応できない |
| 手続きの手間 | 電話相談で進めやすい | 業者確認が必要 | 市区町村窓口で申請が必要 |
| 向いているケース | 長期放置・故障・自賠責切れが不安 | 業者が車検切れ車に対応できる場合 | 短距離で車両状態が良く、目的・経路が明確 |
車検切れ車の移動方法の比較
積載車で運ぶ

安全性が高いのは、車を荷台に載せる積載車(キャリアカー・ローダー)での搬送です。車検切れの車そのものが公道を走らないため、自走できない車や長期間放置していた車にも向いています。
バッテリー上がり、タイヤ劣化、ブレーキ固着、エンジン不調がある車は、仮ナンバーを取っても安全に走れるとは限りません。長期間動かしていない車ほど、積載車で整備工場へ運ぶ方法が安心です。
レッカー搬送を依頼する

レッカー搬送も選択肢です。ただし、車検切れ車の扱いは業者や契約により異なります。前輪または後輪を地面につけてけん引する方式では、車両状態や法的な扱いに注意が必要です。
依頼時は「車検切れ」「自賠責の有効期限」「ナンバーの有無」「自走可否」を伝え、対応できる搬送方法か確認しましょう。車検切れを最初に伝えることで、現場での行き違いを避けやすくなります。
仮ナンバーを取得して自走する
車が安全に走行でき、自賠責保険も有効にできる場合は、仮ナンバーを取得して車検場や整備工場まで自走する方法もあります。国土交通省地方運輸局の案内では、臨時運行許可は車検切れ自動車の継続検査を受けるために運輸支局などまで運行する場合に、目的・期間・経路を特定して特例的に認める制度とされています。
ただし、仮ナンバーはどこでも自由に走れる許可ではありません。車検、登録、整備などの目的に限られ、許可された経路・期間の範囲で使うものです。
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仮ナンバーの取得方法と注意点
仮ナンバー(自動車臨時運行許可)は市区町村窓口で申請。目的・経路・期間が限定され、最長5日間

仮ナンバーの正式名称は「自動車臨時運行許可」です。申請先は一般的に、運行経路に関係する市区町村の窓口です。高槻市の案内では、車検切れなどで公道を走れない自動車に対し、特定の目的に限って5日間を限度に運行を許可する制度とされています。
許可できる目的は、車検のための回送、登録のための回送、封印取付けのための回送などです。一方で、単なる回送、廃車や抹消登録のための回送、販売目的でない展示のための回送などは、許可できない目的として案内されています。
申請に必要なものは、自動車臨時運行許可申請書、車両の同一性を確認できる書類、運行期間中に有効な自賠責保険証明書、本人確認書類、手数料などです。高槻市では、電子車検証の場合は自動車検査証記録事項も必要で、手数料は750円とされています。
JAFも、臨時運行は許可証に明記された目的・経路・期間外の運行はできないと説明しています。運行期間は最長5日間ですが、基本的には必要最小限の日数で申請し、運行後は許可証と仮ナンバーを返納します。
仮ナンバーを付けても、整備不良の車を無理に走らせてよいわけではありません。タイヤのひび割れ、ブレーキ不良、灯火類の不具合、オイル漏れ、冷却水漏れがある車は搬送を選んでください。
- 自動車臨時運行許可申請書
- 車両の同一性を確認できる書類(車検証など)
- 運行期間中に有効な自賠責保険証明書
- 本人確認書類
- 申請手数料
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JAFや一般的なロードサービスは車検切れ車に対応できる?
JAFは車検・保険が切れた車両は原則作業対象外。車検切れ車の搬送は『対応しているか』を最初に確認する必要がある

ここは誤解しやすい点です。JAFのFAQでは、ナンバーのない車両、車検や保険が切れた車両は公道を走行できないため、作業の対象にならないと説明されています。JAFのロードサービス対象車種の案内でも、法的な制限として車検切れ車両・自賠責保険切れ車両が挙げられています。
ただし車検切れ車については、放置すると交通の円滑を阻害するなどやむを得ない事情があり、自賠責保険の期間内であれば例外的な扱いが示されています。つまり、車検切れならいつでも対応できるという意味ではなく、条件が限定されると考えてください。
一般的なロードサービスは「走行中の故障や事故の救援」を前提としていることが多く、車検切れ車の搬送は条件が限定されます。車検切れの車を動かしたい場合は、最初から車検切れ車の搬送に対応しているか、積載車で運べるか、自賠責が切れていても相談できるかを確認することが重要です。
一般的なロードサービスは走行中の故障・事故救援が前提です。車検切れ車の搬送は、対応可否と搬送方法の事前確認が欠かせません。
- 車検切れ車に対応しているか
- 積載車で搬送できるか
- 自賠責保険が切れている場合も相談できるか
- ナンバーの有無で対応が変わるか
- 整備工場や車検場まで運べるか
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車検切れの車を再び使えるようにする流れ
車検証・自賠責・ナンバーの有無を確認 → 移動方法を決める → 整備工場で点検整備 → 車検・自賠責更新で公道復帰

車検切れの車を再び公道で使うには、まず車検証、自賠責保険、ナンバーの有無、抹消登録の有無を確認します。長期間放置していた車は、バッテリー、タイヤ、ブレーキ、燃料、オイル、冷却水、下回りのサビにも注意が必要です。
次に移動方法を決めます。安全に自走でき、目的・経路・期間が明確で自賠責を有効にできるなら仮ナンバーを検討できます。一方で、車両状態に不安がある、自賠責も切れている、動かない、長期間放置していた場合は、積載車や搬送対応のロードサービスが現実的です。
整備工場に入庫したら、車検に通すための点検整備を行います。必要に応じて、バッテリー、タイヤ、ブレーキ部品、油脂類、ワイパー、灯火類などを交換します。その後、自賠責保険の加入・更新、検査、車検証と検査標章の交付を経て、通常どおり公道を走れる状態になります。
- 車検証の有効期間
- 自賠責保険の保険期間
- ナンバーの有無
- 抹消登録の有無
- バッテリー・タイヤ・ブレーキなどの状態
すぐに対応が必要な場合は、お気軽にお電話ください
車検切れの車の搬送はロードサービスに依頼を
車検切れの車は『少しだけなら運転OK』ではない。状態が不安なら無理に運転せず、車検切れ車の搬送に対応できるロードサービスへ

車検切れの車は「少しだけなら運転しても大丈夫」というものではありません。無車検運行は道路運送車両法違反であり、自賠責保険も切れていれば、無保険運行としてさらに重い責任を問われます。
合法的に移動させる方法は、積載車での運搬、条件を満たしたレッカー搬送、仮ナンバーを取得しての自走です。ただし仮ナンバーは目的・経路・期間が限定され、車両が安全に走れることも前提です。車の状態が分からない場合は自走を避ける判断が安全です。
長期間放置していた、自賠責も切れている、仮ナンバーの手続きが不安という場合は、無理に運転せず車検切れ車の搬送に対応できるロードサービスへ相談してください。カートラブル110番では状況に合わせて搬送方法をご案内します。レッカー搬送サービスの詳細と料金表もあわせてご確認ください。
車検切れであること、自賠責の有効期限、ナンバーの有無、車が動くか、搬送先の希望を伝えると、対応方法を判断しやすくなります。
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