高速道路でパンクしたらどうする?今すぐ取るべき対応とNG行動を整備士が解説
高速道路でパンク・バーストが起きたときの正しい対処法を2級自動車整備士が解説。急ブレーキを避ける減速、ハザード・発炎筒・三角停止表示板の使い方、避難・通報の手順、自分で修理してはいけない理由まで網羅。

高速道路でパンクしたときに最優先すべきことは、タイヤ交換やパンク修理ではなく、自分と同乗者の命を守ることです。ハンドルが取られる、車体が揺れる、タイヤ付近から「バタバタ」「ゴーッ」という音がする、空気圧警告灯が点くといった異変を感じたら、まずは落ち着いて安全確保に移ってください。
JAFの2025年度ロードサービス救援データでは、高速道路における出動理由の1位が「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」で、27,256件、構成比42.85%を占めています。つまり、高速道路の車両トラブルの中でも、パンクは非常に多い原因です。
私は2級自動車整備士として多くのタイヤトラブルを見てきましたが、高速道路では「直せるか」よりも「安全に止まれるか」「車外の安全な場所へ逃げられるか」が何より重要です。この記事では、高速道路でパンクしたときの正しい行動、やってはいけないこと、予防策まで分かりやすく解説します。
高速道路でパンクしたら、まず急操作を避けて減速する

走行中にパンクやバーストが起きると、車が左右どちらかに流れたり、ハンドルが重くなったりします。驚いて急ブレーキを踏みたくなりますが、これは危険です。日野自動車も、走行中にタイヤがパンク・バーストした場合は急ブレーキをかけず、ハンドルをしっかり持って徐々に減速し、安全な場所に停車するよう案内しています。
まずハザードランプを点け、アクセルをゆっくり戻します。後続車との距離を確認しながら、急ハンドルを避けて左側の路肩、非常駐車帯、サービスエリア・パーキングエリアなど、できるだけ安全な場所へ移動してください。
ただし、タイヤが完全に破裂して車体が大きく傾いている、ホイールを引きずっている、火花や煙が出ている場合は、無理に走り続けないでください。走行を続けるとホイールや足回りを損傷するだけでなく、車両火災や二次事故につながるおそれがあります。
停車後にやるべき安全行動

ハザード・発炎筒・三角停止表示板で後続車に知らせる

車を止めたら、ハザードランプを点灯させたままにします。NEXCO西日本は、事故や故障でやむを得ず停止した場合、ハザードランプ、発炎筒、停止表示器材で後続車へ合図するよう呼びかけています。発炎筒や停止表示器材は、無理のない範囲で車の後方に設置します。
三角停止表示板は、高速道路上で停止した場合に表示義務があります。停止車両の後方50m以上離れた位置への設置が目安とされ、表示しない場合は「故障車両表示義務違反」として普通車で反則金6,000円、違反点数1点の対象になります。
ただし、設置のために走行車線側へ長く歩くのは危険です。交通量が多い、夜間、雨天、カーブ付近などで危険を感じる場合は、無理に作業せず、まずは安全な場所へ避難してください。
車内に残らず、ガードレールの外へ避難する

高速道路で停車した車の中に残るのは安全ではありません。NEXCO西日本は、運転者も同乗者も全員、通行車両に注意しながらガードレールの外など安全な場所へ速やかに避難するよう案内しています。車内は安全地帯ではなく、後続車に追突され命を落とす事故が多発しているためです。
避難するときは、車道側ではなく、できるだけ左側のドアから降ります。降車後は車の前後に立たず、ガードレールの外側や非常駐車帯の奥など、車から離れた場所で待機してください。
通報は「110番」「#9910」「非常電話」を使い分ける

負傷者がいる、事故が起きた、車線上に停止しているなど危険が大きい場合は、まず110番へ通報します。故障車や落下物など道路上の異状を知らせる場合は、道路緊急ダイヤル「#9910」も利用できます。NEXCO西日本によると、#9910は固定電話や携帯電話から24時間無料で利用でき、道路管理者につながります。
非常電話が近くにある場合は、受話器を取るだけで道路管制センターにつながります。NEXCO西日本の案内では、非常電話は本線上に1kmおき、トンネル内に200mおきに設置されています。携帯電話の電波が不安定な場所では、非常電話も有効です。
なお、道路緊急ダイヤルや非常電話は道路管理者への通報手段であり、タイヤ交換や搬送をしてくれるロードサービスとは役割が異なります。安全確保と通報を済ませたうえで、必要に応じてロードサービスへ連絡しましょう。
高速道路上で自分でタイヤ交換・パンク修理をしてはいけない理由

スペアタイヤやパンク修理キットを積んでいても、高速道路の路肩で自分で作業するのは原則避けてください。首都高速道路は、事故・故障で本線上に停止した場合、ハザード、三角停止板などによる合図、安全な場所への退避を行い、関係車両の到着まで自分で修理等を行わないよう案内しています。
JAFも、高速道路上は大変危険であり、トラブル時は安全な場所に停めてガードレールの外などへ避難し、決して自分で作業せず到着を待つよう注意喚起しています。
サービスエリアやパーキングエリア内など、十分に安全な場所であれば、取扱説明書に従って応急処置を検討できる場合もあります。ただし、バーストしている、タイヤ側面が裂けている、ホイールが変形している、空気を入れてもすぐ抜けるといった状態では、応急修理キットでは対応できません。ブリヂストンも、高速道路でパンクした場合、サービスエリアが近くにあれば入って対応し、サービスエリアが近くにない場合は路肩や非常駐車帯に停車してロードサービスを呼ぶ流れを案内しています。
高速道路でパンク・バーストが起きる主な原因

高速道路のパンクで多い原因は、空気圧不足、釘や金属片などの異物、タイヤ側面の傷、ひび割れ、摩耗、過積載です。ブリヂストンは、バーストの主な原因として空気圧不足やタイヤの損傷を挙げ、これらを放置するとタイヤの耐久性が低下し、荷重や衝撃に耐えられなくなると説明しています。
特に注意したいのが空気圧不足です。空気圧が低いまま高速走行すると、タイヤの側面が波打つように変形する「スタンディングウェーブ現象」が起き、バーストにつながることがあります。ブリヂストンは、この現象を防ぐには空気圧不足で走らないことが重要だとしています。
日本自動車タイヤ協会の2025年タイヤ点検結果では、実測によるタイヤ整備不良のうち「空気圧不足」が49.7%でワースト1位でした。空気圧不足は燃費やタイヤ寿命の悪化だけでなく、バーストの危険性もあります。
高速道路のパンクを防ぐために出発前に確認すること

高速道路に乗る前は、タイヤの空気圧、溝、ひび割れ、傷、異物の有無を確認してください。空気圧は見た目だけでは判断しにくいため、エアゲージで測るのが基本です。指定空気圧は、多くの車で運転席側ドア付近や給油口付近のラベルに表示されています。
月に1回程度の空気圧点検に加えて、長距離ドライブ前、荷物を多く積む前、タイヤ交換後は必ず確認しましょう。日本自動車タイヤ協会も、車両指定空気圧を確認し、測定して不足があれば補充する手順を案内しています。
また、三角停止表示板、発炎筒、LED非常信号灯、軍手、反射ベスト、ロードサービスの連絡先も準備しておくと安心です。特に三角停止表示板は車載義務ではありませんが、高速道路で停止したときは表示義務があるため、常備しておくべき装備です。
自分で対処が難しい場合はロードサービスに依頼を

高速道路でパンクしたときは、「修理できるか」よりも「安全に避難できるか」を最優先に考えてください。走行中は急ブレーキを避けて徐々に減速し、停車後は後続車へ合図し、ガードレールの外などへ避難します。そのうえで、110番、#9910、非常電話、ロードサービスを状況に応じて使い分けましょう。
高速道路の路肩でのタイヤ交換やパンク修理は、整備に慣れた人でも非常に危険です。タイヤが裂けている、バーストしている、夜間や雨天で見通しが悪い、車線上に停止している、同乗者がいる、少しでも不安がある場合は、自分で作業せずロードサービスに依頼するのが安全です。
ロードサービスなら、後方警戒や安全確保を行ったうえで、応急対応、スペア交換、けん引、修理工場への搬送などを判断できます。高速道路でのパンクは一刻を争うトラブルです。まずは命を守る行動を取り、無理な作業は避けて専門スタッフに相談してください。パンク・タイヤ交換サービスの詳細やレッカー搬送サービスの詳細、料金表もあわせてご確認ください。
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